みみ・はな・のど おもな症状と病気

インフルエンザ

空気中のインフルエンザウイルスを吸い込むことによって感染する炎症です。
インフルエンザウイルスは、感染してから症状が出始めるまでの潜伏期が極めて短く、感染すると約1日後には症状が出始め、その後は爆発的に広がっていきます。症状の中で一番の特徴は高熱で、インフルエンザにかかると大人でも38〜40度の高熱が出ます。さらに強いだるさや消耗感、筋肉痛、関節痛などが出て、その症状が3〜5日も続きます。一般的な予防方法としては、日常生活上の注意とワクチンを使用した予防接種、石鹸による手洗い、手で目や口を触らないこと、手袋やマスクの着用といった物理的な方法でウイルスへの接触や体内への進入を減らします。また免疫力の低下は感染しやすい状態を作るため、偏らない十分な栄養や睡眠休息を十分とることが大事になります。インフルエンザウイルスの増殖スピードは速いため、症状が急速に進行します。具合が悪くなったら単なるかぜだと軽く考えずに、早めに医療機関を受診しましょう。そして自分の体を守り、他の人にうつさないためにも、安静にして休養をとり、特に睡眠を十分にとり、十分な水分補給をとってください。また周りの人に感染させないためにも、マスクを着用し、外出を控える等してください。

花粉症

花粉症もアレルギー性鼻炎に属する症状で、スギ花粉、イネ科花粉、ブタクサ花粉などの花粉を、アトピー体質のある人が吸い込むと、抗原抗体反応が鼻粘膜で起こります。その際に放出されたヒスタミンなどの物質が、鼻粘膜を刺激してくしゃみ、鼻みず、鼻づまり、鼻のかゆみを起こします。スギ花粉症の場合には、工夫されたマスクやメガネが市販されているため、それらを使用することで症状をおさえます。生活に支障がある場合には耳鼻咽喉科を受診し、飛散する前から薬物を予防的に投与して症状発現を遅らせ、花粉飛散期の症状を軽くする初期療法が推奨されています。

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急性副鼻腔炎

鼻腔に隣接する副鼻腔に急性の炎症が起こることを急性副鼻腔炎といいます。かぜに引き続いて細菌感染が副鼻腔に起こり、急性の炎症を起こして、結果として副鼻腔内にうみがたまります。細菌による発症のほか、潜水や飛行機に乗って副鼻腔の気圧が急激に変化することにより発症する場合や、外傷が原因で発症する場合もあり、疲労や病気で体の抵抗力が低下している時には発症しやすくなります。症状は痛みと鼻みずです。最初は鼻みずや軽い発熱、頭痛など風邪の症状が先行し、次第に粘り気があって嫌なニオイのする鼻みずが出て、鼻づまりによって味やニオイがわからなくなります。ひたいや目の奥に痛みを感じ、鼻みずが喉に流れて咳が出ることもあります。症状に気がついたら、自分でよく鼻をかんで鼻のなかのうみを減らし、睡眠を多くとって体の抵抗力を上げます。鼻みずの量が増えたり、においがひどくなったり、痛みが増すようでしたら、耳鼻咽喉科を受診し、早く治療することが大切です。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

急性副鼻腔炎が治らずに慢性化したものを慢性副鼻腔炎といい、一般的には蓄膿症と呼ばれる身近な病気です。鼻みずが絶えず出てきてよく鼻をかむ、鼻が常につまっていて、口で呼吸をしている、いびきをかく、においがわからない、頭痛などの症状が慢性的に持続する方は注意が必要となります。慢性化する理由としては粘膜のはれにより閉じられてしまい、副鼻腔にたまったうみが鼻腔に排泄されにくくなることにあり、はれの原因は細菌感染による炎症、急性炎症の繰り返しや遺伝的体質、アレルギーなどが考えられます。蓄膿症の治療は、耳鼻咽喉科専門医で定期的に鼻・副鼻腔にたまった鼻みずをきれいに取り除き、抗菌薬を使用します。このような治療を数カ月行っても効果がない、効果が不十分な場合には、内視鏡を使用した鼻内副鼻腔手術を行います。

アレルギー性鼻炎

抗原と抗体が鼻の粘膜で反応して、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりを起こすのがアレルギー性鼻炎です。原因になる物質(アレルゲン/抗原)にはいろいろな種類があり、主なものとしてはハウスダストや、花粉、真菌(カビ)、ペットとして飼っているイヌ、ネコの毛があります。アトピー体質のある人が、それらの抗原を吸うと抗原抗体反応が鼻の粘膜で起こり、肥満細胞からヒスタミンなどの物質が放出されます。
放出されたヒスタミンなどの物質は、鼻の粘膜を刺激してくしゃみ、鼻みず、鼻づまり、鼻のかゆみを起こします。現代では大気汚染や食生活の変化によりアレルギー性鼻炎は増えてきており、原因がハウスダストの場合には、家のなかを掃除し清潔にすることが重要です。どのような症状がどの程度あるか、原因抗原の違いにより治療法が異なりますので、生活に支障をきたすほどの症状がある場合には耳鼻咽喉科を受診してください。

鼻出血(鼻血)

いわゆる鼻血と呼ばれるもので、急性鼻炎、鼻腔内異物、外傷などが原因による出血です。もっとも血管が集まっている鼻中隔前方のキーゼルバッハ部位が鼻出血の最も起きやすい部位です。この部分をアレルギー性鼻炎のかゆみで鼻を強くこすったり、指を鼻に入れる習慣でも鼻出血は起こりますが、鼻も触らない、傷もない、鼻のなかも荒れていないのに、ジワジワとしつこく、頻繁に鼻血がでる場合は白血病、血小板減少症などの血液の病気も考えられるので注意が必要です。小鼻を強く押さえれば、数分で止血できますが、頻繁に出血し生活に支障があるときには電気凝固の措置を行います。成人の鼻出血では血圧の高い方もみえますので、血圧のコントロールが重要になります。

急性鼻炎

鼻腔の粘膜に炎症が生じたものを鼻炎といいますが、そのなかで急激な経過をとるものを急性鼻炎といいます。急性鼻炎の多くは、大部分がかぜのウイルスによって引き起こされる、いわゆる鼻かぜと同じと考えてよいでしょう。症状は鼻づまり、鼻みず、くしゃみといった鼻症状が一般的で、鼻みずは水性あるいは粘性ですが、細菌感染を合併すると膿性の鼻漏になります。かぜの一症状なので、その他のかぜの症状なども伴うことがあり、ひどくなると粘膜のはれが耳管を通って中耳の粘膜へも達し、それぞれ中耳炎や副鼻腔炎、咽頭炎から気管、気管支炎を起こすことがあります。ふだんから鼻粘膜を痛めつけたり、抵抗力を弱めるような環境の中で生活する人々や、抵抗力の弱い子どもなどに多く起こりやすい病気です。通常は数日間で治りますが、副鼻腔炎を併発すると膿性の鼻漏がなかなか治らず、また、とくに小児は急性中耳炎を起こしやすくなります。かぜに伴った鼻みずや鼻づまりがなかなか治らない、もしくはいびきが続くなどの症状がある場合、副鼻腔炎などの合併を起こしている可能性も考えられますので、耳鼻咽喉科を受診したほうがよいでしょう。

慢性鼻炎

鼻の粘膜が慢性的に赤くはれている状態で、急性鼻炎をくり返している、または長引いた場合に、症状が続いたままになるのが慢性鼻炎です。副鼻腔炎を伴うものは含みません。ほこりがひどかったり、ガスが発生するような工場でマスクもかけずに長時間働いている人もかかりやすい症状です。主な症状は鼻づまりと鼻みずです。鼻のつまり方は、軽かったり重かったり、片方の鼻だけだったり、両方だったりといろいろあり、鼻みずは粘性が多く、内部のはれのため鼻をかんでも全部はとりきれずに鼻腔内にたまり、鼻がかみきれない場合もあります。これがのどの方へ流れて、たんのように口から吐き出される後鼻漏もよく起こります。症状がひどい場合は手術を行います。また下鼻甲介粘膜を電気やレーザーで焼いて取り除く手術をするなどして、肥厚している粘膜を減らすことで鼻づまりをとります。鼻づまり、鼻漏が長く続く場合、市販の点鼻薬の乱用は避け、原因が何かを診断することが必要です。